ほとんどの国民が神霊術を使うルーラ王国の、都会でも田舎でも無いキュレルの街の食堂兼宿屋〈野ばら亭〉。
「パンを司る神霊さん。お父さんが焼いた美味しいパンを、お客さんに配ってくださいな。対価はわたしの魔力と、お父さんの焼きたてパンを一つ」
看板娘姉妹の妹の方、今日もお手伝いに大活躍のチェルニ。一般庶民としてはかなり多くの神霊術を使うことができる彼女は、町立学校の先生が熱心に勧めてくれる王都の高等学校へ進むか、家の手伝いに専念するかで悩んでいる真っ最中だった。
そんなチェルニのもとに現れたのはーー。
◇短編として投稿させていただきました『神霊術少女チェルニ 最初の冒険』の連載版です◇
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