婚約破棄されたので、さっさと次にいきましょう

「婚約破棄だ!」
 第一王子イーディスの婚約者であるフォルティナ・ウェスティアン公爵令嬢は、彼の十八歳の誕生日を祝うパーティで突然婚約破棄を突きつけられた。
 彼の腕の中にはか弱い男爵令嬢が寄り添っている。
 そう、婚約破棄をされたのだ。フォルティナの予想通りに。
 今日この日にきっとこうなるだろうと予想していたフォルティナは、すでにとある準備を整えていた。
 イーディスからの突然の宣言を快諾したフォルティナは、堂々とした佇まいでスラリと細く長い腕を真っ直ぐに上げた。
 そしてその場にいる人々に、「今この時をもって王国一の才女である自分はフリーになった。さあ、娶りたいものはいないか」とそう問いかけたのだ。

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