笑顔が下手で愛想も可愛げもないと蔑まれる、侯爵令嬢アンドレア。
婚約破棄を告げられても眉一つ動かさない無表情に近い顔だが、内心ではとんでもないパニック状態だった。
いやいやいや、ないないない。
だって、おかしくないか。
浮気している時点であり得ないのに、公の場に同伴して自らそれを明かすって何事だ。
だが、いくら理不尽な扱いを受けたとはいえ、身分の差は覆せず、笑顔が下手で可愛げがないのは事実。
傷物としての人生を歩むしかない……と思ったら、隣国から帰国したばかりの王子がアンドレアを庇い、更に求婚してきた――⁉
「婚約破棄とは好都合。では、アンドレアは俺が貰おう」
笑顔が下手な令嬢と初恋を諦めない王子の、勇気が繋ぐ恋のお話。
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