証明しましょう、運命の番はいないことを

著者:秋色mai

「運命の番が現れるかもしれない以上、君とは婚姻を結びたくない」

 婚約者様にそう告げられました。
 ……運命の番。それは生まれた時から世界に定められている不思議な関係。なんて、伝説のようなお話。
 本来ならば、ここで泣き崩れたり浮気を疑ったりするのでしょう。

「わかりました、では五年……いえ三年間待ってくださいます?」

 しかし、私は、非常に腹が立ちました。ここまで腹が立ったのは初めてかもしれません。

「証明して差し上げますわ。運命の番なんていない、と」

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