婚約破棄をほのめかされた令嬢ですが、夢を叶えたみたいですわ

著者:三糸べこ

「君の妹と婚約をし直そうかな。君との婚約を……破棄、して」
「承ります」
「えっ?」

男爵令嬢メアリーの婚約者は、公爵家のギルバート。
家格の釣り合わない婚約の中で、「未来の公爵夫人にふさわしくあれ」と行動を抑圧され続けていた。

そしてある時、妹エミリーの言葉に影響されたギルバートが婚約破棄を口にする。
メアリーは迷うことなく、それを受け入れた。

――それから二年。
婚約者の束縛から解放されたメアリーは、隣国で新たな目標と夢を見つけ、自由な日々を送っていた。

しかし、なぜかギルバートとの婚約は、いまだ正式に破棄されていなくて……?

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