アイリーンは婚約者の母親の葬儀でうつらうつらとしていた。
彼女は多大な功績を残した聖女であり、その特性から衰えてからは水の魔法を持つアイリーンの介護を必要としたので、婚前の身でありながらもアイリーンは苛酷な介護を乗り越えた。
悲しむ気持ちと、これでぐっすりと眠れるという気持ちが拮抗している中で、婚約者のオスカーに「疲れているのだから、眠っていい」と言われて優しい婚約者を嬉しく思いながら眠った。
しかしその隙に、アイリーンは弱った聖女と介護に明け暮れるオスカーをしり目に、夜な夜な遊び回っていたという話が広められ、心身共にボロボロの状態で婚約を破棄された。
そうして捨てられたアイリーンは、聖女から受け継いだとても大切な物を使って彼に仕返しをすることにしたのだった。
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