これだけけして手放せない

 どこかの世界の王女三姉妹、第一王女のエリザベータは妹が憎たらしくて仕方がない。
 自分の求める物を全てもっているのにもかかわらず、どこか影のあるその顔を見ているだけで腹が立つのだ。

ガタンゴトン、眠る彼女を揺らす馬車の音、それを聞きながら彼女はぼんやりと考える。
一体どこで間違えたのだろう、と。

 全てを失っても、これだけはけして手放せないのは考えなくても分かっていた。

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