「侯爵令嬢ラヴィナ・ファーユ。犯人は貴女以外にいない」
そうして、聖女殺害・王女暴行の罪によってラヴィナは断罪された。
容疑を逃れる為に行った不在証明……アリバイ工作は、証言者の裏切りによって意味を為さなかった。
数日後、押し込まれた貴族牢に訪ねて来たのは、ラヴィナの罪を暴いた張本人である辺境伯の孫、ダーレスト・オーガス。
彼は、投獄されたラヴィナに対してこう口にした。
「ラヴィナ・ファーユなどという侯爵令嬢はこの世に存在しない。ーーー貴女は一体、何者だ?」
これは〝怪物〟と称された青年と〝魔性〟と呼ばれた令嬢の間で行われた、『侯爵令嬢の不在』を証明する対話の記録。
ハッピーエンドです。


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