「君を愛することはできない」
若き王、エイドリアンがわたくし、王妃セレーニアにそう告げたのは、新婚初夜の寝室の扉の前。
ああ。
やっぱり……。
わかってはいたのです。この婚姻がただの政略的なものだということは。
前王の末子であったエイドリアンがこうして王として立つ為、わたくしの公爵家の血を必要としただけのことであったことも。
そして、わたくしの父ブライトにしても、わたくしなど王家に貸しを作るための道具に過ぎなかったということも。
彼らが本当に愛しているのは、わたくしの姉、マリエルだけであったのも。
感情がない。
他人に比べ、感情が薄く、なんでも我慢をしてしまう、そんな人形のような令嬢、セレーニア。
政略結婚の末王妃となったものの、愛されることもなく。
ただただ政務に励む日々。
そんなセレーニアが人の心を、感情を取り戻し、幸せになるまでの物語です。
お楽しみくださいませ。
◇短期集中連載です。


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