「イーディス、いってくるよ」
「はい、ランドル様、どうかご無事で……」
イーディスの婚約者であるランドルは、隣国との戦争のため旅立っていった――。
イーディスはランドルの帰りを待つ間、食事も喉を通らず、夜もろくに眠れない日々を過ごしていた。
――そして一年の月日が流れたある日。
遂に戦争が終わり、ランドルが帰って来ることに――。
「ランドル様……」
イーディスは一年前にランドルを見送った広場で、今か今かとランドルの帰りを待っていた。
「――イーディス!」
「っ! ランドル様ッ!」
その時だった。
待ち望んだランドルの声が、イーディスの鼓膜を震わせた。
「…………え?」
が、ランドルは、若い女性と手を繋いでいたのだった――。


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