若き伯爵フェーベルトは悩みを持っていた。
気晴らしに訪れた高級娼館『瀟洒なる止まり木』で出会ったのは、かつて婚約破棄を突き付けた婚約者だった。
婚約破棄をきっかけに家が没落し、子爵令嬢ネアティリアは娼婦となっていたのだ。
そんな気まずい状況なのに彼女は嫌な顔ひとつ見せなかった。
「フェーベルト様は勘違いされています。あなたが捨てたのは、子爵令嬢ネアティリアです。
あの礼儀作法だけが取り柄の真面目な令嬢は死にました。
ここにいるのは娼館の『小鳥』、ジーラディアです」
そうしてフェーベルトは、かつてない快楽の夜を過ごす。
彼はその夜のことが忘れられず、ジーラディアを身請けしようと心に決める。
快楽に溺れていた彼は気づかなかった。
彼女は捨てられた恨みを忘れてなどいない。その身の内に復讐の決意を秘めていた。
元子爵令嬢ネアティリアの画策する恐るべき復讐とは?
彼女が本当に望んでいたことは何だったのか?


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