謝罪は、魔法の言葉じゃないんです。

 リディアは婚約者のエイベルから謝罪を受けていた。ありていな不貞行為をリディアに指摘されて、彼はこうしている。

 誠心誠意、謝罪をする彼だが、これですでに五回目。

 けれども許してくれと必死になって頭を下げて、今回だけはと感情的に謝る様子に、リディアは今回も許すしかなかった。

 しかし偶然から、別の人物から謝罪を受ける機会があった。

 そしてその時になってやっと気が付いた。エイベルの謝罪は、許しを得るための行動でしかなく、彼はリディアの気持ちなどまったく考えていない。

 そんなものを受け入れて生きるだけの人生なんて、結婚相手を失うことよりもよっぽど嫌なものだ。

 だからこそ決意を固めて準備を始めたのだった。

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