【 婚約破棄で聖女契約が切れました。——結界維持が停止したので、この国は“5分後に”滅びます 】

婚約破棄された瞬間、王宮の灯りが消えた。
――聖女契約が切れたからだ。
聖女セラフィナが支えていたのは、恋でも名誉でもない。王都を覆う“結界”そのもの。
ところが第一王子アルベルトは「無能だから」と彼女を捨て、魔力量が十倍の新聖女リュミナを隣に据える。
「数値が証明している」
その自信満々の詠唱は――光になって散った。何度唱えても結界炉へ繋がらない。“鍵”が違うから。
警鐘が鳴り、結界が薄れ、城の紋章すら剥がれていく。
国は、5分後に滅ぶ。
今さら戻れと懇願する王子。逃げ惑う貴族。迫る魔物の咆哮。
だがセラフィナは告げる。「契約を切ったのは、あなたです」
そして現れたのは、隣国バルハイムの外交騎士。
「契約解除を確認しました。こちらへ。あなたの労働条件と安全を、今この瞬間から提示できます」
捨てた側が滅び、捨てられた側が救われる。
最後にセラフィナは静かに言い放つ――
「返してほしいなら。まずは、私の人生を返してください」
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