奈落の【魔法杖職人】が、自分の作る杖は神話級魔道具だと気付くまで~「魔力ゼロの役立たず」と森に捨てられた元聖女、廃工房で物作りしてたら、いつの間にか世界中の英雄から神職人として崇拝されてた~

著者:茨木野

「聖女召喚に成功したぞ!」

 ブラック企業でSEをしていた小諸(こもろ)千佳(チカ)は、ある日突然、異世界の王国へ「聖女」として召喚される。

 しかし、判定の結果は「魔力ゼロ」。
「加護なし、魔力なしの廃棄物」と罵られ、魔獣が跋扈する死地『奈落の森』へと捨てられてしまう。

 死を覚悟したチカが見つけたのは、森の奥にひっそりと佇む、古びた石造りの建物だった。
 そこは、かつて世界を変えた伝説の職人『八宝斎』が、晩年に隠れ家として使っていた廃工房。

 チカはそこで一冊の「手記」を見つける。
 なぜか日本語で書かれたその本には、常識外れの技術論が綴られていた。

「なるほど、これがこの世界の『入門書』なのね(※世界最高峰の秘伝書)」

 元来の真面目さと、SE時代に培った解析(デバッグ)能力、そしてピアニスト崩れの絶対音感。
 それらを総動員し、チカは生き残るために三年間、引きこもって物作り(修行)を続けた。

 結果――。
 彼女が「懐中電灯」のつもりで作った杖は、神の光でアンデッドを浄化し、
 彼女が「チャッカマン」のつもりで作った杖は、古龍すら焼き尽くす戦略兵器となっていた。

 これは、自分の作った杖が『神話級魔道具』だとは露知らず、
「また失敗作ができちゃった」と首をかしげる地味な元社畜が、
 世界中の英雄から『神職人』として崇拝され、いつの間にか世界を揺るがしてしまう物語。

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