精霊の加護が当たり前の世界で、ただ一人「加護なし」と蔑まれて育った伯爵令嬢エミーリア。
家族からも使用人のように扱われ、婚約者からも顧みられず、社交界から遠ざけられた彼女の居場所はどこにもなかった。
婚約者も「加護なしと結婚なんてありえない」といって婚約破棄して、代わりに妹と婚約を果たした。
そんなエミーリアが政略結婚で嫁いだのは、「死地」と噂される辺境伯領の当主・ルシアン。
冷静で寡黙な辺境伯との結婚生活は、意外にも穏やかだった。
実はエミーリアには加護はないが、精霊が見え、声が聞こえるという秘密があったのだ。
彼女が辺境伯領に来てから、作物は実り、領地は安定し、人々の暮らしは少しずつ豊かになっていく。
一方、彼女を切り捨てた家族と元婚約者は、精霊に見放され、静かに転落していき――。
これは、加護なしと呼ばれた令嬢が、精霊に愛され、夫と共に国一番の繁栄を築く物語。


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