前世は人事部社畜の瑞希(みずき)。転生後は公爵令嬢ミゼルとして王子の婚約者になったが、王宮は「名誉」「奉仕」「愛」の言葉でサービス残業を強いるブラック職場だった。
そこへ召喚された聖女は、前世の幼馴染――莉恵(りえ)にそっくりなリエル。彼女は「あなたのため」を口癖に寄り添うふりをしながら、人前では“可哀想なミゼルを助ける私”を演じて評価を総取りし、ミゼルを一段下に固定していく。
夜会で断罪と婚約破棄が宣言された瞬間、ミゼルは泣き崩れるふりをして内心ガッツポーズ。これでブラック王宮を“会社都合”で辞められる。
慰謝料と清算書類をその場で提示し、証人の前で署名捺印まで完了――円満退社を決める。
辿り着いた魔王領は噂と真逆の超ホワイト国家。合理主義の魔王はミゼルの交渉力と実務力を正当に評価し、週3勤務・高待遇で共同統治者(妻)として迎える。
「親友(?)」の“あなたのため”に縛られてきた人生を終わらせたミゼルは、制度で国を整えながら自分の決定権を取り戻していく。
そして国際会議で再会する――今度は、相手の言葉が効かない。


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