「辺境の悪女」と蔑まれるヴァルネス辺境伯令嬢エリザ。日焼けした姿は王都の令嬢たちに笑われ、王太子レオンハルトにも「政略結婚の相手」としか見られていない。
だが、彼女と王太子の婚約は、戦乱の時代に賢王と謳われた先先代国王が結んだものだった。
――もし王家の一方的な都合で婚約を破棄したなら、それまで辺境伯領が肩代わりしてきた防衛の資金を、王家が全額返還すること。
真実を忘れた王太子は、公開の場でエリザに婚約破棄を突きつける。
エリザが静かにそれを受け入れた瞬間、古びた羊皮紙が光を放ち、王都十年分の歳入に匹敵する請求と、「王国全土を守る義務の放棄」が発動して――。
搾取され続ける“善い女”になるくらいなら、悪女でいい。
これは、悪女が王都に叩きつける、遅すぎた“返礼”の物語。


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