「君を愛することはない。これはただの政略結婚だ」
「本当ですか!? やったー、これで心置きなくぐーたらできます!」
「……は?」
ブラック企業で過労死した前世を持つ伯爵令嬢・リゼット。
彼女は神からの『加護』を持たない無能として実家でこき使われた挙句、辺境を治める「冷徹公爵」ことジークフリートの元へ厄介払いとして嫁がされることになった。
初対面で突きつけられた「白い結婚」の宣言。
普通の令嬢なら絶望するところだが、前世も今世も社畜だったリゼットにとっては違った。
(過酷なサービス残業も、理不尽なパワハラもない……辺境でのスローライフ、控えめに言ってイージーモードすぎでは?)
愛されないなら、勝手に楽しく生きてやる!
実はリゼットには、前世の現代知識と独自の【付与魔法】を掛け合わせて、超絶便利な【魔導具】を生み出す規格外の才能があった。
「絶対に肩が凝らないふかふか安眠マットレス」
「適温をキープする全自動エアコン魔石」
「お湯が無限に出る快適システムバス」
自分が快適に引きこもるため、次々と便利グッズを作り出し、悠々自適なホワイト生活を満喫し始めるリゼット。
一方、激務と呪いによる不眠症でボロボロだったジークフリート公爵は、偶然リゼットの作った魔導具を使ってしまい、その劇的な効果に衝撃を受ける。
「君の(作った魔導具の)ない夜など、もう考えられない……っ!」
「(そんなに便利なのかな……)よかったです、適当に作った甲斐がありました」
魔導具への極度の依存から始まったはずが、いつの間にかリゼット自身へのヤバすぎる執着へと変わっていく冷徹公爵。
さらに彼女の圧倒的な才能を知ったブラック実家が「今すぐ帰ってこい」と命令してくるが、完全に狂信的な溺愛モードに入った最強公爵がそれを許すはずもなく――。
これは、前世社畜の無自覚チート令嬢が、自分だけの快適なぐーたらライフを手に入れ、ついでに氷の公爵様の心身を溶かして(依存させて)極甘に溺愛されるまでの物語。


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