「お前の代わりはいくらでもいる」と笑った婚約者が、翌日から報告書一枚書けなくなった件

著者:歩人

子爵令嬢リーゼロッテの取り柄は、文章を書くことだけ。
華やかさのかけらもない彼女は、婚約者アルベルトの政務報告、外交書簡、
演説原稿——その全てを代筆していた。

「お前の代わりはいくらでもいる」

社交界の花形令嬢に乗り換えたアルベルトは、笑ってそう言った。
翌日から、彼の机の上には白紙の報告書だけが積み上がっていく。

——代わりは、いなかった。

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