侯爵令嬢セレフィーナ・アシュクロフトは、ある日確信した。
自分はこれから、王立学園で“悪役令嬢”にされるのだと。
第一王子は守る側。
平民出身の編入生は守られる側。
なら、その物語を完成させるために必要なのは、最後に断罪される悪役だ。
しかも厄介なことに、セレフィーナは前世の記憶を持っていた。
この世界が、前世で知っていた乙女ゲームによく似ていることも。
自分が卒業前舞踏会で糾弾される役回りだということも。
けれど、焼かれるための舞台に立つ義理はない。
そう判断したセレフィーナは、断罪の日を待たず、さっさと王都を離れて侯爵領へ下る。
すると、悪役不在で断罪劇は成立せず、セレフィーナが黙ってそこにいてくれる前提で回っていた王都は、じわじわと段取りを失い始めて……?
これは、悪役令嬢に“なる”前に舞台から降りた侯爵令嬢が、
自分の人生を取り戻す物語。


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