伯爵令嬢レオニーの父は母を亡くしてすぐに愛人であった義母と義妹マリレーヌを家族として迎え入れた。
レオニーは義母妹に虐げられ、暴力を振るわれる日々を送る中で「口を閉ざしなさい」と命じられる。
社交界に出ても話すことが出来なくなったレオニーは多くの貴族に気味悪がられ、彼女の味方はどこにもいなかった。
――王立学園へ入学するまでは。
学園で入学したレオニーは亡き母から教えてもらった歌を旧校舎で口遊んでいた。
精神的な問題もあり、自ら言葉を発する事も出来なくなった彼女だったが、歌う時だけは自然と声が出たのだ。
そしてその声は……王太子アベルが耳にする。
彼女の歌声は彼女自身も知らない内に、アベルの心の支えになっていたのだ。
ある日、アベルに声を掛けられたことをきっかけに二人は親密な関係になり――やがてアベルはレオニーを救いたいという想いを告げる。
「君を救いたいんだ。そして……君に心から笑って欲しい」
こうしてレオニーとアベルはある策を考えた。
それから一ヶ月後。
学園では音楽室から聞こえるある詩が話題になり、同時に――マリレーヌへの批判が集っていくのだった。


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