「お前はもう必要ない」。そう言い渡された聖女は、辺境に向かう途中で事故死した。
三週間後。辺境伯ハインツ・ファルスは、国王ユリアンの私室での酒席に招かれた。
二人きりの酒席で、若き王は語り始める。かつての聖女がいかに素晴らしかったか。いかに自分が愚かだったか。そして……自分の愛が、彼女を殺したのだと。
ハインツは黙って聞いていた。懐に、息子からの三通の書簡を忍ばせたまま。
辺境伯は、杯を干さない。
※ざまぁ短編。おっさん視点。一晩の酒席で完結します。
辺境伯は杯を干さない ~死んだ聖女についての、とある告解~
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