「殿下がまたあの令嬢と逢瀬を重ねていたぞ。いいのか?」
「ええ。何ひとつ気にしていないわ」
公爵令嬢のシャルロットと、宰相の息子ユリウス。
二人の婚約者である王太子と伯爵令嬢は、周囲の目も気にせず絶賛浮気中である。学園公認の事実となりつつある二人の逢瀬を、シャルロットたちは「呆れ顔」の被害者を装いながら静観していた。
なぜなら、婚約者たちが浮気に夢中になり、自分たちへの監視の目が緩むことこそが、彼女たちの『真の目的』だったからだ。
実は、シャルロットとユリウスは密かに愛し合う仲。しかし、家柄の壁が二人を分かち、表向きは決して結ばれない運命にあった。
「私は予定通り殿下に嫁ぐわ。でも、私が産んで次期国王にするのは……あなたの子よ」
浮気三昧の王太子をよそに、暗がりで静かに共犯関係を結ぶ二人。
これは、愚かな婚約者たちを泳がせたまんま、誰にも気づかれずに王家の血筋をすり替え、究極の復讐と愛を遂げる公爵令嬢と幼馴染の、ひめやかな反逆の物語。


レビュー