悪帝の楽園 ~人がイイだけが取り柄と言われたぼくが、作中最凶の悪役になってしまったようです~

著者:篠崎芳

 オリジナル恋愛アニメ――『エスケェプ、リミックス』(略称『えすぷり』)

 泉アヤトは『えすぷり』の筋金入りの大ファン。

 いちばん好きなキャラは〝悪帝〟皇泉院絢人。

 周りから〝イイ人だよね〟と言われるくらいしか取り柄のないアヤト。
 そんな自分には絶対なれないキャラ――それが、傍若無人な凶悪キャラ皇泉院絢人だった。

 だから、ひっそり憧れていた。

 その日、アヤトはシーズン4の最終話を万全の状態で見るため、二段階に目覚ましをセットして仮眠を取る。

 そして目を覚ました時……そこには、見知らぬ天井が広がっていた。

 違和感を覚えながら豪奢な部屋の鏡に映る自分を見て、アヤトは気づく。

 今、鏡に映っている男……
 どう見ても、あの『えすぷり』の――

「皇泉院、絢人ぉぉおおおお!?」

 原案を務めた謎の創作集団〝花園会〟が提示した〝このアニメのラスボスは誰か?〟に迫りつつ、アニメでどんどん登場頻度が減っていった〝冷帝〟も気になりつつ……さらにメインの舞台となる学園には〝五帝〟などの癖つよキャラたちがいたり、そこへ本来の主人公も現れて……そして――結果としての、原作改変。

 憧れの皇泉院絢人のキャラを崩したくはないが、どうしてもところどころ〝イイ人〟が出てしまう中の人アヤト。

 また、悪戦苦闘の中でどうやら今はシーズン1開始前の時間軸らしいのに気づく。

 ……あれ? てことは――アニメのあのシーンやこのシーンも、やろうと思えばこの目で〝生〟で見られるってことっ!?

 これは、恋愛やら青春やら友情やら、さらには不良集団バトルまでが入り乱れる、二人の〝あやと〟による――悪役転移の、物語。

 ※ 書き始めが気晴らしだったのと、今作は気楽に書きたいのもありまして、感想欄は閉じております。ただ、もしかしたら区切りのよいところで開放することがあるかもしれません。

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