公爵令嬢セラフィーナは、王太子レオンハルトの婚約者として十年間、王家の結界を支え続けてきた。
けれど彼は、セラフィーナの異母妹リリアばかりを庇い、何かあるたびに「姉なのだから譲れ」と言う。
そして王宮舞踏会の夜、レオンハルトは大勢の貴族の前で宣言した。
「セラフィーナ、お前との婚約を破棄する。私はリリアと真実の愛を見つけた」
かつてのセラフィーナなら泣いてすがったかもしれない。
けれど、もうやめた。
「承知いたしました。では、殿下を守っていた私の加護も、本日をもってお返しいたします」
彼女が胸元の誓約石を外した瞬間、王太子の身体から聖女の加護が消え、王宮の結界が軋み始める。
さらに、そこへ現れた隣国の公爵は言った。
「ようやく自由になりましたね。ならば今度こそ、私があなたを迎えに来ても?」
捨てられた令嬢が、捨てた男を後悔させ、正しく愛されるまでの婚約破棄ざまぁ短編。


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