悪役令嬢になったのは、ずっと王子がクソだったから

著者:月白ふゆ

マルティナ・グレイヴス公爵令嬢は、王太子エドガーの婚約者でありながら、「悪役令嬢」と呼ばれていた。

王子の発言を止める。 思いつきの政策を差し戻す。 危うい判断に、数字と記録で異を唱える。

そのたびに、王子は言った。

「君はいつも私を否定する」

やがて王子は、優しく自分を肯定してくれる子爵令嬢リリアを隣に置き、マルティナを断罪しようとする。

けれど、王も王妃も、重臣たちも知っていた。

彼女が何を止めてきたのか。 誰の失敗を、どれだけ塞いできたのか。

悪役令嬢と呼ばれた令嬢。 真実の愛を信じた子爵令嬢。 そして、最後まで自分を見ようとしなかった王子。

これは、誰かを悪役と呼ぶ前に、見なければならなかったものの話。

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