「風邪を引いたあの子」の元へ向かった婚約者様へ、置き手紙と婚約指輪を残しておきました

伯爵令嬢である私、リリアーナの婚約者は、若き宰相補佐でもある完璧な公爵令息カエサル様。
ただ一つ不満があるとすれば、いい雰囲気の時に限って「幼馴染のクロエが風邪を引いた!」とそちらへ飛んでいってしまうこと。
そして迎えた、ウェディングドレスの最終フィッティングの日。
あろうことか、またしても私を置いて「あの子」のもとへ飛び出していった彼を見送った私は、ついに決断しました。
『どうぞ、ご心配な「あの子」の看病に専念なさってください』
置き手紙と婚約指輪を残し、伯爵家の実家へと帰還した私。
これですべて終わったわ、心穏やかに過ごせるはず!……と思っていたのに。
「見捨てないでくれ!」
なぜかボロボロの姿になった彼が実家の扉を蹴破り、大号泣しながらすがりついてきて!?

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