植物を愛し、ただ自由に育てたいと願っていたミレイユ・ルーヴェル。
しかし商会を営む実家では、金になる作物しか許されず、彼女の力もまた家の利益のためだけに使われていた。
十五歳の時、「雑草令嬢」と蔑まれ婚約破棄され、婚約者は姉と結ばれる。
さらに三年後、家族から「種がいっぱいあるんだから、もうお前はいらない」と言い放たれ、辺境伯へと嫁がされてしまう。
魔物だらけの荒れ地。
誰もが「死地」と呼ぶ辺境伯領。
けれどミレイユは笑った。
「最高……! 好きな植物を、好きなだけ育てられる!」
ミレイユにとっては初めて、好きな植物を好きなだけ育てられる場所だった。
そこで彼女は、本来の力――植物を最適に進化・改良する魔法を解き放つ。
「もっといっぱい、いろいろ育てたい!」
食べ物はもちろんのこと、薬草や特産品、さらには魔物を撃退する植物まで――。
荒れた土地は豊かな大地へと変わり、領地は急速に発展していく。
一方その頃、ミレイユの力に依存していた実家の商会は、商品の品質を維持できなくなり崩壊へ。
「種さえあればいい」と切り捨てたはずの少女こそが、すべての要だったと気づいた時には、すでに遅かった。
――これは、「雑草令嬢」と呼ばれた少女が、自分の居場所と価値を取り戻し、やがて溺愛されて幸せに生きる物語。


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