婚約破棄された【失格聖女】、元魔王城を最強ホテルに改装して楽しく暮らす。~極めた結界術で未来の世界で弱った魔族たちのための最強の宿を作る。私を失い没落した勇者はお断りです~

著者:茨木野

「結界しか張れない無能はお払い箱だ」
魔王討伐の直後、聖女セシリアは婚約者の勇者ナハトに胸を貫かれた。

しかし、愚かな勇者は全く気づいていなかった。
セシリアの結界がただの防御壁などではなく、内部の法則を自由自在に書き換える神域の能力『絶対領域』であることに。
ダメージの無効化やステータスの底上げなど、領域内のルールを密かに書き換えることで、無謀な魔王討伐を影から成立させていたのは、他でもないセシリアだったのだ。

30年後。かつての魔王城の廃墟で目覚めたセシリアは、サポート精霊から現在の人間界の惨状を知らされる。
有能なブレインであり、絶対的な加護であったセシリアを失った勇者の国は、瘴気に飲まれ崩壊寸前。さらに自分を殺したナハトは、ストレスと不摂生で見事な「ハゲデブ」と化し、無能を晒して落ちぶれ果てているという。

「あんな国、もうどうでもいいわ」

人間界に完全に見切りをつけたセシリアは、自身の『絶対領域』を展開。
「汚れは存在できない」「魔族の負の力は反転して治癒に変わる」と結界内のルールを書き換え、カビだらけの廃墟を一瞬でピカピカの極上空間へとリノベーションしてしまう。

迫害され弱り切っていた魔族の子供たちや、瀕死の黒狼(実は魔王の末裔)を保護したセシリアは、彼らが安心して暮らせる「最強の宿」を開業する。
極めた結界術で至れり尽くせりの楽園を作り上げ、愉快な仲間たちと気ままなホテル経営を満喫していく!

――え? 国ごと没落したハゲデブ勇者が「泊めてくれ」と泣きついてきた?
お断りです。あなたは私のホテル、永久出禁ですから。

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