伯爵令嬢シャーリー・ウィートストーンの密かな喜びは、発明だった。
だがその情熱は、婚約者である侯爵令息フレデリックに理解されることはなく、ただ「貴族らしからぬもの」として否定され続けていた。
それでもなお、婚約者に認められたい一心で研究を続けるシャーリー。
そんな彼女の前に現れたのは、新興貴族の青年リアム。
彼だけが、シャーリーの生み出すものに目を輝かせた。
やがて二人は、ある革新的な技術を形にする。
それは、遠く離れた人と瞬時に文字で言葉を交わせるという、時代を変えうる可能性を秘めたものだった。
しかしその成果を携えてなお、シャーリーの想いは婚約者には届かない。
告げられたのは、冷ややかな拒絶と婚約の終わり。
やがて時代は静かに、しかし確実に移り変わっていく。
生まれではなく、何をしたかが問われる世界へ。
取り残される者と、進み続ける者。
それぞれの行き着く先にあるものとは……


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