結婚するはずだった。
そう思っていた相手から、突然の婚約破棄。
「君は悪くない」
「もっと自然体でいられる相手に出会った」
そう言って、きれいな顔のまま逃げようとする婚約者。
仕事ができて、優しくて、親受けもいい。
誰が見ても“いい人”だった。
――ただし、責任を取る時だけ、いなくなる男だった。
傷つきながらも、
「私にも悪いところがあったのかな」
と自分を責めてしまうわたし。
そんな娘の前に現れたのは、
買い物帰りの母。
「あんた、事故物件を契約前に回避したの」
慰謝料。
キャンセル料。
親への挨拶。
社会的信用。
娘を泣かせた男に、母は容赦しない。
静かに、丁寧に、そして確実に逃げ道を塞いでいく。
婚約破棄?
むしろ、お祝いでしょう。
クズ男との縁切りこそ、 人生最高のギフトかもしれない。


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