伯爵令嬢ミリアの義妹リゼットは、昔からミリアのものばかり欲しがった。
ドレスも、宝石も、友人も。
そしてついには、ミリアの婚約者ジュリアンまで。
周囲はいつも言う。
「ミリアはお姉ちゃんなのだから、譲ってあげなさい」
だからミリアは、今回も笑って譲ることにした。
ただしその婚約者は、宝石商にも馬車工房にも借金を抱え、ミリアの持参金で破滅寸前の家を立て直すつもりだった不良債権男。
ミリアはすでに、自分と伯爵家の財産がジュリアンの借金に巻き込まれないよう、すべての保証を外していた。
婚約者を奪ったつもりの義妹。
若くて扱いやすい妹に乗り換えたつもりの借金男。
しかし婚約発表の夜会で、リゼットはジュリアンの借金と嘘を暴き始める。
「あなたは私を、お姉様より愚かで扱いやすい女だと思ったのでしょう。でも残念。私、真似だけは得意なの」
義妹が本当に欲しかったのは、婚約者ではなかった。
これは、奪われ続けた姉と、姉の隣に立ちたかった義妹が、借金まみれの婚約者を一緒に返品する話。
※ざまぁあり。義妹百合要素あり。ハッピーエンドです。


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