五歳のとき王宮で出会った少年たちの記憶が、前世で遊んだ乙女ゲームの光景と重なり、ソフィアは『攻略対象を避ける婚約』を選ぶ。理想通りの子爵令息エドワードとの婚約は早々に成立し、穏やかな日々が続くはずだったが、学園生活の中でその関係は綻び始める。
信頼の象徴だった婚約者の裏切りをきっかけに婚約を解消したソフィアは、噂と注目の的となる。やがて男子生徒たちに囲われるように縁談話まで持ち上がり、それを断るため、騎士団長の息子アルベルトと形式的な婚約を結ぶことになる。
守られるための関係として始まった二人は、距離を保ったまま時間を重ねていく中で、少しずつ互いを知っていく。過去の選択や周囲の噂に揺れながらも、その関係は静かに変化していく。
やがてソフィアは、アルベルトに恋している自分に気がつく。結局、攻略対象を選んでしまったな。そう思うソフィアだったが、けれどそれはゲームの再現ではなく、誰かに決められた筋書きでもない。アルベルトと自分の意志で選び取った、今この現実の結末だった。
選ばなかったほうの恋物語〜婚約解消のその後で〜
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