妹よ、自慢の指先は私が作った義手だぞ

著者:リーシャ

「お姉様の手っていつも汚いわ。妹として恥ずかしい」
「そのお姉様の手をいつも自慢してるのに何言ってるんだこの子」
妹のマリナには片手がなかった。生まれた時に魔力の流れが悪く片腕になるしかなかった。親たちがお互い責任を激しく押し付けあっている最中、クェーレはここが小説の中の世界と思い出す。ついでに自分なら妹の手をもう一つ作れるかもしれないと妹の世話も兼用しながら制作に挑む。
出来上がった時には最高な気分で、凝り性な性格が災いし数年後には可愛がっていたはずの妹が何も知らず自尊心とプライドと腕の美しさの賛美を育てられすぎたことを知る。
つまりはまぁ「君の手はいつも汚い。妹の手はこんなにも美しいのに」
それを作ったのはわたしですが?
婚約者はクェーレなのに妹の手を愛おしそうに撫でる男と、次女を捨てかけた両親と共に社交界で手先の優美さを褒め称えられているマリナは姉を裏切り手と手を取り合って恋情を育んでいた。だからね、その手を作ったのは私なんだってば。

※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です
本サービスは株式会社ヒナプロジェクトが提供するものではありません

レビュー