初級魔術マジックアローを幼くして覚えたアルベルトは将来を期待されたが、他の魔術は何も覚えられなかった。
体面を重んじる貴族の父は出来そこないのアルベルトを追放する。アルベルトは与えられた家で一〇年間マジックアローの魔術書だけを読んで過ごす。
その日々はいつしか彼の魔術を限界突破させていた。
受験に間に合わないと嘆く少女ローラにアルベルトは言う。
「俺がマジックアローで連れていこう」
「射程五〇メートルの攻撃魔術でどうやって?」
極めた初級魔術で苦難をはねのけ、いずれ最高の魔術師へと成り上がる英雄の物語。
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