されど悪役令嬢はタヌキに愚痴る

「人間はどうして婚約なんかするのかしらね……」
「タヌキと婚約したって仕方がないから」

『令嬢の湯』――それは東方の辺境の街に存在する、隠れた人気スポットである。

そこの湯守の令嬢ダニエラは、昔は王都の有力貴族の令嬢だったという。だが婚約者である王子に一方的に婚約を破棄された挙げ句、でっちあげの罪を着せられて王都を追放されたという。

その温泉の常連客である鍛冶師の青年「タヌキ」は、そんな彼女の過去を知って驚く。いつも気怠げで、なおかつ少し孤独そうな彼女を何とか救ってやりたいと「タヌキ」が思っている時だった。

婚約破棄してきたはずの王子の使者が辺境の街を訪れ、ダニエラに「前年身罷った王太子妃にした全ての罪を赦す。王都へ帰還し、再び王子と婚約するように」と告げる。

あんな王子にこの人は渡せない。そう憤慨する「タヌキ」だったが――。

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