「親愛なるセリーナ。君は私の幸せを、心から祝福してくれるね?」
公爵令嬢セリーナ・ユークレヒトは王太子妃として育てられきた。しかし、王子は異世界から召喚された聖女と恋に落ち、婚約破棄されてしまう。
王太子に捨てられ、実家には見放され。失意の中、セリーナは王太子と聖女の結婚式典に参列する。気丈に振る舞う彼女の瞳からついに涙が溢れそうになったとき、ハズレの森の魔法使い、グレイフィールが突如として皆の前に姿を現した。
「ならば遠慮はいらない。セリーナ・ユークレヒトは、僕が貰う」
偉大な魔法使いとして畏怖と尊敬を一身に集めるグレイフィール。そんな彼になぜか手を差し伸ばされ、セリーナはこれまでの自分を捨てて王国を飛び出した。
彼の弟子としてハズレの森に住むことになったセリーナ。傷つき塞ぎがちの彼女に、グレイフィールは優しく寄り添い、温かく導いてくれる。おかげで徐々に笑顔を取り戻していくセリーナは、美しくミステリアスな彼に惹かれていくが……?
なぜグレイフィールはセリーナに手を差し伸べたのか。
踏み出した世界で、彼女が見つける真実とは。
止まっていた時間の果てで、運命の針が回り出す。
※R15は保険です!
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