林檎の魔術師と災いの書

著者:桜瀬彩香

災厄は本の中に隠れている。

そんな伝承を頼りに、魔術師のリアンが側妃候補として迎え入れられた離宮は、三年前に命を落とした王太子の婚約者の名前を残し、林檎の王女の離宮と呼ばれていた。

なぜだか早々に儀式長のジャスワンに目をつけられてしまったリアンの秘密は、大きな罪を犯し追われていることと、災いの書を見付けてこの国を滅ぼそうとしていること。

これは林檎の国の不出来な王女が殺された夜から始まり、復讐を誓ったリアンが災いの書を開くまでの物語。

ただし、身を滅ぼす劇薬の使用は一度限り、古き良きお伽話のように、ただ一つの恋だけが運命を変える魔法となるのかもしれません。

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