私は貴方に尽くすことに決めました

著者:姫綺

アッシュ伯爵家の次女として生まれた、私、リーン。19歳。
姉レーン21歳、弟グラス15歳。
アッシュ伯爵家は由緒正しい家柄だった。
だが、父ヨルダに当主が変わると、アッシュ家は、瞬く間に落ちぶれていった。
これまでの莫大な財も失い、これでは、爵位返上へとなるのは時間の問題だった。
そこでお父様は、お姉様をセイレ男爵の当主、サージュへ23歳へ嫁がせる事にした。
綺麗で、人当たりもよく優しいレーンなら、
どんな男も満足するだろう、と。
セイレ男爵は男爵でありながら、有数の資産家で、また、サージュは商業についてはかなりの手腕を持っていた。
だが、上級貴族と出会う場がなく困っていた。
お互いの利害が一致し、婚約となった。
ところが我儘なお姉様は自分の思い通りにいかないセイレ男爵を私に、あげると言い出した。
嫌だけれど、当主である父の決定であれば仕方がない。
私は私なりに頑張りセイレ男爵様に尽くそうと思います。
お姉様?
私と変わって、また婚約したい?
でも、自分からいらない、と言ったんですよね?
どこまでも我儘が通じると思っているのなら間違いです

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