転生侯爵令嬢は無実の罪で幽閉されましたがゴーストのお陰で快適に過ごしています

前世の記憶がよみがえったのは無実の罪で幽閉された後だったユージニア・ダンカン侯爵令嬢。
引きこもり生活を苦としないユージニアはある日、壁の向こうの部屋を開けてしまうと、そこにはゴーストがいて…。
ゴーストと過ごす快適な生活!

…椅子に座ったまま寝てしまった…
体が痛い。

昨日はオンライン飲み会をしていて、缶チューハイに酔って寝落ちしたみたい。

テーブルに突っ伏したまま目を開ける…
最初に目に入ったのは、栗色の波打つ髪の毛だった。

オンライン飲み会で、仮装したっけ? 
これは、去年の忘年会で使ったウイッグを被ったまま寝てしまったのか…

ウイッグを取ろうと栗色の毛を引っ張る。

痛い!
なんで痛い?ウイッグなのに!

顔を上げると見たことない部屋だった。
まるで明治や大正時代の迎賓館の内装のようだ。
古びた壁紙に、昔は高級であったであろう絨毯、古い洋書が並んだ本棚に、古めかしいカーテン。

この部屋、何?

昨日の記憶を辿る。

自粛期間で在宅ワークをしていた私は、同僚とオンライン飲み会をする事にしたんだ。
飲み会中に、お酒がなくなってしまって、コンビニに行く途中の横断歩道で、トラックが…

いや。待て待て。

昨日は、それどころじゃない!

昨日は私の裁判だった。

裁判長は叫んだ
「ユージニア・ダンカンは幽閉だ!連れて行け!」

私は断罪された。
ユージニア・ダンカン侯爵令嬢として。

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