特級探索師への覚醒 ~蜥蜴の尻尾切りに遭った青年は、地獄の王と成り無双する~

著者:笠鳴小雨

其れは、【獄獣召喚】を授かりし少年の成長物語――――。

「僕は負け組ですから、ひと一倍頑張らないといけないんです」

この時代にありふれた先天性の異能力には、暗黙のうちに勝ち組と負け組の区別があった。
そんな負け組の能力《小物浮遊》を生まれ持った十七歳の少年、天城テンジはプロ探索師を夢見ていた。世間では英雄やヒーローとして、羨望の眼差しを向けられる職業がこの時代の『探索師』であった。

例え家庭が貧乏でも、才能に恵まれなくとも、少年はいつも前を向き続けた。

そんなある日のこと――――。
荷物持ちアルバイトの役割で参加した御茶ノ水ダンジョン探索で、少年は何者かに無能な荷物持ちだと判断され、『生贄』としてモンスターの前に置き去りにされてしまう。
「あぁ、僕にもっと力があれば――」
死に際の後悔に溺れていたそのとき、少年は未知の等級を持つ能力【特級天職 獄獣召喚】に目醒めた。地獄の果てに得たその能力は、少年の人生を大きく変えることになる。

◇◆◇

これは才能も輝かしい未来も持っていなかった少年が、世界最高の探索師へと成長していく英雄譚である。(カクヨム同時掲載)

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