公爵令息をストーカーしている者ですわ

著者:佐野 雪奈

ルペリオ暦632年3月9日

クレハラッド公爵令息のイシスは常に冷静沈着で優秀な人物だ。
王太子の右腕を務める彼は不測の事態にも瞬時に対応し、主である王太子に対しても時にはキツイ物言いで窘める。
ついた二つ名は『氷の貴公子』らしい。

王太子の信頼も厚い彼なので、周りからは一目置かれている――――というか怯えられているのだが、それが気に食わない人物がいた。

その人物は今日もイシスの周りで暗躍する。

イシスの冷たい叱責を受けて落ち込んでいる文官に近づくと、一冊の本を手渡した。

「あ、あの⋯⋯あなたは⋯⋯?」

その人物は、戸惑う文官ににっこりと微笑むとこう言った――――

※「どうやら王太子殿下にストーカーされていたようです」の別カップルの話になります。

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