天秤〜彼は、私と彼女を天秤にかける〜

「アロイス兄様を呼んで」
婚約者の病弱な幼馴染は、我儘で私の婚約者が大好きだ。そして彼もまた、彼女を溺愛していて……やがて、私は捨てられた。

だが、代わりに王太子候補であり、彼の弟の第二王子ヴィルヘイムが私に求婚してきた……⁉︎
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侯爵令嬢のリディアには、婚約者であり第一王子のアロイスがいる。そして、彼には幼馴染で従妹のマリエッタがいる。彼女は生まれつき身体が弱く長くは生きられない。本来はマリエッタがアロイスの婚約者になる筈だったが、身体の事がありなれなかった。そんな彼女の代わりにリディアが、アロイスの婚約者に選ばれた。
アロイスはリディアを優しく大切に扱ってくれる。だが事あるごとに、マリエッタは彼を呼びつけた。体調が優れないと直ぐに「アロイス兄様を呼んで」と駄々を捏ねる。そして彼も……
「マリエッタ様のお加減が」
その従者の一言で、アロイスは全てを投げ出し迷う事なく彼女の元へと行ってしまう……。

社交の場でも、いつもアロイスの隣にいるのは婚約者であるリディアではなく、マリエッタだった。「マリエッタは、人見知りで私でないとダメなんだ」彼は優しく笑って、そう言った。

*この作品はアルファポリスでも掲載しています。

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