俺はどうも壊れてしまったらしい。
好きだった人に嵌められた。信じていた人に裏切られた。唯一の支えだった人は俺を切り捨てた。
義理の母親は俺を人とも思わない。義理の姉は俺を憎んでいる。
だから俺は諦めた。
もう誰も信じない。俺以外は全員他人。
そう理解するだけで気が楽になった。
俺はもう自由だ。何者にも囚われない。
俺は、高校生活を穏便に過ごしたい。
でも、現実はそう甘くなかった。
世界は俺に厳しい。神様とやらも俺の言うことは聞いちゃくれないらしい。
全てを諦めようと思った。自分の人生さえも。
そんな折、俺は彼女と出会った。
ひとつ上の先輩。誰も信じない。俺と同じ人種。
彼女は言った。
「見返してやろうよ」
これは、俺たちの復讐劇。
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