ドラキュラ公、異世界へ行く ~ニンニクも銀も十字架もない世界だけど、相変わらず日光はアウトなので日の差さないダンジョンに潜ることにした。ダンジョン内は弱点無き世界なので俺は無敵です~【短篇版】

著者:虎戸リア

世に名高き串刺し公――ヴラド三世、本名ヴラディスラウス・ドラクリヤ、通称:【ヴラド・ドラキュラ】
数々の逸話と伝説を残し、現代では吸血鬼の始祖として有名だが、実は本人は意外とそれを不服に思っていた。

「俺はこんなに化け物じゃねえよ! くそー、俺も褐色金髪眼鏡の素敵ご主人様に仕えてえ」

ヴラドは現代まで生き延びた結果、俗化し、なぜか日本で引きこもりオタクになっていた。そんな彼が、うっかりニンニク山積みの、クロムハーツ大好きな兄ちゃんが運転する、なぜか銀塗料をスプレーしまくったトラックに轢かれてあっさり死亡。

そんなトリプルコンボあるか! と嘆いていたら、彼はニンニクも銀も十字架もない異世界にある、巨大なダンジョンがある都市【アビスガルド】に住むポンコツ聖女のティナに召喚されたのだった。

最初は自分の命を脅かすモノがないと喜んでいたが、相変わらず日光がアウトなヴラドは、やがてティナの願いでもあるダンジョン攻略に精を出すことに。

「ダンジョンのモンスターなんて、あのオスマン帝国軍に比べたらクソ雑魚だな!」
「おすまんていこく? って何? そんな国あったかな?」
「ドラキュラジョークだ、気にするな」

不死、影操作、霧化、眷属召喚、幻覚など、彼の規格外の能力は異世界でも存分に発揮され、やがて英雄とまで呼ばれる存在になっていくのであった。

これは、最強の幻想<フィクション>であるドラキュラ公が、幻想の異世界<ファンタジー>で無双する――新たな伝説の始まりだ。

*連載予定の短篇です
*あくまでフィクション世界のヴラドさんなので史実とは全く異なります。

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