人並み以上に器用な良太は、人並み以上に周囲の視線が苦手だった。
持ち前の能力を生かして誰かを助けたいが過度に目立つのも嫌だ。
高校入学を前に悩む陰キャの彼が最終的に出した結論は、『姉を隠れ蓑に使う』というものだった。
「ありがとな。姉ちゃんにもお礼言っといて!」
「良太君のお姉さん本当に器用だよねー」
結果的に功績は姉の方へと寄せられ、ついでに人助けも行える。
正に狙い通りと言える環境に良太は安心しきっていた。
しかしひょんなことから良太の有能さが一部の人間にバレていく……!
その内の全員が美少女で、しかも全員から惚れられてると来たものだ。
「どこで僕は道を間違えた?もう遅いのか?何とか乗り切る術はないのか?」
ぼっちを貫けていた筈がお嬢様やアイドル、果ては姉にすら迫られて困惑しつくす良太。
これは目立たず人助けをしようと頑張る主人公が、結果的にバレた末に不本意ながら認められてしまうと言う物語だ。
レビュー