聖女、悪魔を召喚する

著者:たなか

「厭忌の念に心を蝕まれ、その口から醜悪な呪詛を吐き出し、地獄から我を召喚したものよ。汝の求めに応じてこのサタンが……ん……?」

 どこからともなく現れた悪魔は、何故か目の前にいる女性をじっと見つめて、趣のある名乗り口上を中断しました。

「……お前……まさか聖女ではないよな?」

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