堅実魔王の楽園づくり 〜惰眠のための政策が民の心を離さない!〜

魔界を治めて約千年。近い将来魔神になるとさえ噂されていたクロウは、突如魔王の座を降りた。それは『昼寝が満喫できるような日々を送りたい』という願いを抱いてしまったからだった。
そこでクロウはさっそく隠退生活のために人間界の一部を支配したものの、人々には疲労が見えて覇気がない。
「このような有様で我の世話ができるわけがなかろう!!」
休暇はしっかり取得せよ、我一人に豪華すぎる食事はいらん!住宅に問題?補助なら出す、しっかり休息を取らんでどうする!

こうして魔王は使用人に料理人、執事、家出聖女に魔界から追ってきた魔女の心を自らの意図とは異なる所でわし掴みつつ、自らの隠居生活を支える資金を集めるため、街の開発にも取り組んでゆく。

そう、すべては自らが楽をするためだけに。

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