妹に婚約者を奪われてしまいました 〜婚約破棄された聖女の私は殿下の浄化を諦めて、隣国に逃げることにします。え、今さら戻って来いと言われましても〜

著者:猪木洋平

「エルメア! お前のような冷酷な女との婚約は破棄させてもらう!」
「え? 本気ですか? ラインハルト殿下」
 突然、婚約破棄を宣言されてしまった聖女エルメア。
「当然、本気だ! お前のような自称聖女と結婚するなどあり得ない。俺に真に相応しいのは、このカティア嬢だ!」
「くすくす。そういうことですわ、お姉さま」
 婚約者であるラインハルトが選んだ女は、よりによって腹違いの妹カティアであった。
 エルメアは、ラインハルトによって追放を言い渡されてしまう。
「わかりました。では、さっそく失礼させていただきます」
 あっさりとこの国を見限ったエルメア。
 彼女が向かう先は、知り合いがいる隣国である。
「やれやれ。馬鹿らしい。手始めに、殿下に常時かけていた聖魔法を解除しますか……」
 彼女の力がなくなれば、ラインハルトもこの国もただでは済まない。
 彼らはすぐに、それを思い知ることになる。

※「小説家になろう」は株式会社ヒナプロジェクトの登録商標です
本サービスは株式会社ヒナプロジェクトが提供するものではありません

レビュー