雨さえ降らなければ

著者:有沢真尋

 あっ、とか細い悲鳴を上げながら、男爵令嬢アデレードは床に倒れ込んだ。
 か細いながらその悲鳴は「十分に周囲の注意をひく音量」であり、倒れた角度も絶妙。
 その不自然さに即座に気づく要領の良さがあったら、結果は違ったのだろうか。

 王室主催の舞踏会。
 王子と若い貴族たちに心無い仕打ちを受け、公爵令嬢リセルダは泣きながらその場を後にした。

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